2010年04月13日

三七人参の薬効



三七人参について調べてみましょう。

○三七人参とは

ウコギ科ニンジン属の多年生植物。中国南部原産。生産地は、中国の南、雲南省から広西省にかけての海抜1200〜1800メートルに限られています。よく知られた高麗人参(朝鮮人参)と非常に近い植物です。

三七の名称は根が必要な大きさに育つのに3-7年かかることからとも、茎から伸びた3本の枝の先にそれぞれ7枚の葉がつくからともいわれています。 田七人参とも言われます。

主産地は、雲南省東南部の文山県で、現在、中国の三七人参の産出量の85%はこの地です。

三七人参の根は、大きさが3〜6センチほど、人参のように細長くはなく、ずんぐりしています。
この根を掘り起こして、ひげ根や枝根を取り除いて、日干しにして半乾きにし、さらに黒褐色の艶が出るまで手でもみながら乾燥させます。完成品はカチンカチンに固いもので、このため粉末にしたり、エキスを取ったりして服用されます。

かってはミャオ族などの少数民族によって少量のみ栽培されていたのですが、最近はブームもあって、かなり多くの人たちがこれを栽培するようになっています。

明の時代の医師李時珍(り じちん)によって書かれた『本草綱目』という中国の最も伝統のある植物書には、三七(田七人参)は、「“金不換”の称がある」と記載されています。つまり、金にも換えがたいほど、貴重な薬だというわけです。また、「戦場での金瘡(切り傷)の要薬として卓効がある」とされており、漆のように傷口をしっかりふさぐので「ヤマウルシ」とも記されています。

乾燥した花は、濃い緑色で小さな菊のような形をしています。花が咲いた後に、実となり、種となります。

中国の輸出禁止政策により日本ではあまり知られていませんでしたが、日中国交回復後に輸入が解禁され、日本国内にも出回るようになりました。

止血・鎮痛・活血・炎症を沈めるだけではなく、生体の免疫力・自然治癒力を高めるなど高い薬効成分があります。

漢方でも、肝炎の特効薬「片仔黄(ヘンシコー)」の主成分(85%以上)が三七人参です。


○三七人参の栽培

三七人参は、通常連作ができません。しかし、文山県では、特産局の指導で病気予防のため畑の土を入れ替える農法を取っていますので、全ての田七人参は3年で収穫されています。

栽培年数が増すほどその大きさも増しますが、こうして出来た3年根は、分析の結果その有効成分の含有量は従来の7年根とほぼ同じです。

三七人参は、土壌や日照条件などに対して非常にデリケートで、この地域以外では栽培できない稀少な植物でもあります。

また、同じ土地で三七人参を栽培できるのはせいぜい5回くらいと言われ、約40〜45年でその土地は使い物にならなくなります。それは、三七人参の根が土壌の養分をすべて吸収してしまうからだと言われています。


○三七人参の質

田七人参には独自の頭数(とうすう)と呼ばれる分類があります。一斤=600gを基準とした頭数は、大きいものから20頭、30頭、60頭・・・200頭という規格別になっています。
また収穫までの年数によって1年根〜7年根に分けられます。

大きいサイズを表す20頭、30頭など長い年月土壌成分を吸い上げた田七人参ほど高級で、薬効も高いといわれています。


○三七人参の成分

■ミネラル
ミネラル類は「カリウム」「マグネシウム」を多く含み、その他「カルシウム」「鉄」「亜鉛」「銅」「コバルト」「セレン」「ゲルマニウム」などの必須のミネラルも多種含んでいます。

■ビタミン
ビタミン類はビタミンA、B群、C、E、Kなどが含まれています。

■サポニン
田七人参の主成分は、サポニンという物質です。サポニンは、配糖体(糖と他の成分が酵素を仲介し結合した物質)です。田七人参には20種類以上のサポニンが含まれています。

三七人参の根に含まれているサポニンの量は8〜12%にもなり、高麗人参の4%をはるかに凌いでいます。

サポニンは、血中コレステロールの低下、活性酸素による過酸化脂質生成の抑制、痩身効果などのほか、免疫力増強、核酸の合成促進、血糖値の改善、中枢神経の鎮静などの薬理作用が明らかにされており、サポニンが他の有効成分と相乗的に働いて、ガンやアレルギーあるいはリウマチなど、免疫に関わる異常に対し有効に働くとする研究発表も多いのです。

サポニンは滋養強壮に作用するとともに、免疫増強機能があり、身体の疾病予防力を高めます。それはサポニンが、免疫機能の最前線であるマクロファージを活性化し、抗体の産出を増強するからです。そのためガン細胞の抑制にまで効果があることが明らかにされてきています。

三七人参のサポニン群の中には、血圧を下げる効果のあるものと血圧を上げる効果のあるもの、中枢神経を沈静させるものと興奮させるものなど、全く反対の効果のあるものが両方含まれています。

■三七ケトン
高麗人参との違いに、「三七ケトン」という物質があります。これは冠状動脈の血流を増進して、心臓の負担を少なくする他、血中コレステロールや血液の固まりを正常化して、体内の血液をサラサラにする働きがあります。そのため、冠状動脈疾患、狭心症などに卓越した効果を持つことが立証されています。

■有機ゲルマニウム
霊芝・朝鮮人参・アロエの葉・ニンニク等に含まれています。
有機ゲルマニウムがガン細胞を死滅させる効果を持っている訳ではありませんが、ガン細胞の転移、増殖を防ぎ、発ガン抑制作用が高く、ガンを予防することが出来ます。

4年根以上の20〜30頭ものに含まれる有機ゲルマニウムは免疫活性物質であるインターフェロンを誘発するとみられています。

■アミノ酸
アミノ酸組成を見ると、血管拡張や強精作用に関係する「アルギニン」と、神経の興奮抑制に関わり、血圧を下げる作用を持つ「γーアミノ酪酸(GABA・ギャバ)」の多いのが目立ちます。アルコールの分解を早める「アラニン」も比較的多く含まれています。

■デンシチン
止血成分

■アセチレン化合物
この成分には、発ガン抑制作用があります。

■その他の成分
このほか抗酸化作用を持つフラボノイドや心臓疾患に有効なフラボン配糖体なども含まれています。「ステロール」「ショ糖」なども含まれています。これらの成分は、体の正常な機能の維持、強壮、運動に対する耐久性を高める、疲労回復などに顕著な効果があります


○三七人参の効能

一般的には滋養強壮、疲労回復、血圧調整、狭心症、脳出血、自律神経失調症、減肥、美肌効果などが広く知られています。

三七人参は「止血」の作用とそれに相反する血液の流れをよくする「活血」の作用という二つの作用を兼ね備えているのが、大きな特徴です。

■血管・心臓といった循環器系に良い
心臓病のなかでも治療のむずかしいのが、冠状動脈の動脈硬化だといわれています。冠状動脈は心臓そのものに栄養を運ぶ血管なので、ここに障害がおきますと、心臓及び心筋に十分な血液が流れなくなるので、狭心症、心不全、心筋梗塞などを誘発します。

三七人参は血管を拡張したり、血液をサラサラにする働きがあるため、こうした循環器系の病気の予防と治療に有効です。

また、三七人参は動脈硬化を起こすコレステロール過多、血中脂質のアンバランスを改善させることができるのです。これは、三七人参が毛細血管の弾力を増大させ、コレステロールの過度の沈着を改善させる働きを持っているからです。

三七人参を投与することで、実験動物における冠状動脈の血流量が明らかに増加するといったことも確認されています。また、中国では、狭心症の治療に三七人参が用いられ、良好な結果が出たとも報告されています。

■肝臓病
三七人参は肝臓疾患の治療や予防に著効があるといわれてきました。
肝臓病や急性肝炎の原因と言えば、過労や食生活の乱れ、過度の飲酒、不規則な生活が主な原因です。最近では、西洋薬の乱用でも肝機能を弱めているようです。

三七人参が肝疾患に有効であるのは、免疫に対する正常化作用、抗炎症作用、肝細胞活性化作用、肝臓保護作用、脂質代謝改善作用などが自然に働くのではと考えられています。

三七人参にはこのように肝機能を強化し、代謝機能を活発にさせる成分が含まれていることが最近の研究で明らかになっています。

■高血圧や低血圧
三七人参は毛細血管を拡張させ血圧を自然に低下させることができます。また、血圧と関係する肩こり、耳なり、頭痛、めまいなどの症状を改善します。

一般に高血圧の治療に使用される降圧剤の場合 一方的に血圧を下げるという単純な作用しかなく、投与が過剰になれば危険な場合があります。それに対して田七人参には、高血圧症の場合には降圧作用が、低血圧症の場合には昇圧作用が働き、その人に合った正常値が保たれるのです。

■糖尿病
三七人参のもつ正常化作用により正常な血糖値を保持し、自然に血糖を降下させることが明らかになっています。また、インシュリンや血糖降下剤に期待できない、血中コレステロール、中性脂肪、過酸化脂質の低下、善玉コレステロールの上昇などの脂質代謝の改善に極めて有効であることがわかっています。

糖尿病による合併症である糖床病性腎症、網膜症、神経障害を予防、改善することも明らかになっています。

■癌の発生を抑える
三七人参の成分で、アセチレン化合物は癌細胞を死滅させることが明らかになっています。1991年第38回日本生薬学会で、京都薬科大学の木島博士は『三七人参には、他の人参より顕著に抗発癌促進作用を認め、強力な抑制効果を持つアセチレン化合物を単離した。』と発表しました。

また、抗癌促進として有効な成分で、三七人参にはインターフェロンを誘発させるゲルマニウムも多く含まれています。癌に対する直接の作用、癌の諸症状の改善、癌の転移防止、治療の補助としてなど、三七人参がますます注目されています。

■関節炎やリューマチの痛みに
三七人参には、腫瘍の痛み、内臓の痛みを止める効果があります。それを応用して、田七人参には関節炎やリウマチのような、やっかいな疾患にも効果のあることが、研究により実証されています。

■低体温
体温が下がると、自律神経の失調や内分泌に異常がおこってきます。
田七人参は、循環器系に直接作用を及ぼしますので、冷え症にはうってつけの食品と言えます。


○片仔黄(ヘンシコー)

中国福建省で製造されている『片仔黄』の製薬の主成分は三七人参で、およそ85%を占めています。残りの成分はジャコウが3%、牛黄が5%、蛇胆が7%となっています。
『片仔黄』というこの漢方薬に絶大な人気が集まるのは、急性肝炎、慢性肝炎に著しい効果があるからです。


○三七人参花

「三七人参の花」には「根」と違った効果があり、市場では各部ごとに分かれて取引されています。乾燥した「花」は、濃い緑色で小さな菊のような形をしています。
「花」は高級茶として血圧降下やのどの炎症を鎮めるのに用いられていますが、実は「根」の部分よりも「花」には「サポニン」が4倍も含まれていることが最近の研究でわかっています。つまり、「花」には「高麗人参」の12倍もの「サポニン」が含まれていることになります。


posted by あすなろ at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 田七(三七)人参 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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